エセ紳士の館

食い道楽日記。ランチネタは定評がありました。主な活動領域は恵比寿、広尾、西麻布。

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スキー

[痛板] エセ的痛板の作り方。(前編)

「痛板にしたいなぁ。」

と思い焦がれてはや2年。会社の先輩がホントに痛いスキーを作ってきてしまったことで決心がつきました。

よし、自分もやったろうと。で、やってみると意外にできるもんだなと思いましたので、簡単にまとめておきます。(簡単に、と言いつつ長くなったので前後編に分けました。)基本路線は、市販のステッカー台紙に自宅のプリンタで図柄を印刷し、適度にカットして板に張り付ける、というものです。強化版として、強力な接着剤と保護シートを追加するワザもありますが、とりあえず手軽にできるところからいきました。

前提としてスキー板をベースに作ってますが、スノーボードでも使えるネタかと思います。(ボードの方が面積広くとれるのでちょっと羨ましいです。まぁ2本板に分かれるという制限をいかにクリアするかという醍醐味もあるわけですが。)

はい。では素材や道具の紹介から。

エセ紳士の準備物:
・痛くしたいスキー板
・素材の絵:2種

それと、以下の道具や材料です。

EPSON Colorio インクジェット複合機 EP-802A 有線・無線LAN標準搭載 2.5型カラー液晶 前面二段給紙 6色染料インク
Adobe Photoshop CS5 Macintosh版 (32/64bit)
エーワン 手作りステッカーホワイト光沢フィルム+透明保護フィルムラベルA4判ノーカット 28809
EPSON エプソン純正両面上質普通紙<再生紙>A4 250枚 KA4250NPDR
コクヨS&T 高級ハサミ(リングタイプ) 黒 ハサ-31ND
コクヨ カッターナイフ(標準型)ブラック
KOKUYO GY-GBA111B 直線定規<まなびすと>再生PET樹脂製 30cm 目盛り ブルー
OLFA カッターマット A4 134B
CH10イエローー60g

ここからはフェーズごとの解説です。

1.スキー板の選定
何人か先駆者の方々の痛板を確認したところ、板の選定が重要であることがわかりました。特に表面がどれだけシールが貼りやすいかが重要です。デコボコしたテクスチャの入った表面はシールが乗りにくく不適です。表面がツルッとした板が適しています。あと、できる限り幅が広い方がいいです。大きく絵を貼れるので。

ちなみにエセ紳士の板はこんな感じ。
スキー板 amplid syntax

カッコいいデザインなのに・・・。
スキー板 amplid syntax

2.素材探し
自分はpxivで探しました。というのも、オフィシャルの絵をそのまま使うのはさすがに気が引けたからです。あと、個人制作の作品であれば高解像度の画像をいただきやすいという面もあります。スキー板サイズに合うように拡大すると、荒くなってしまいがちですし。
イラストコミュニケーションサービス[pixiv(ピクシブ)]

3.出来上がりの仮イメージ
で、実際に何枚か拡大印刷して、板に仮置きしてイメージしやすくしてみました。複数の素材を使って試しておくと、後で潰しが利きます。作ってはみたものの、やっぱりイメージと違うから変えたい!と思っても、素材探しからやり直しをしないといけなくなりますからね。

採用しなかったイメージ。オフィシャルなので、痛板とはどんなものかを想像するためだけに使いました。
痛板仮イメージ02

実際に採用したイメージ。但し、絵師さんからいただいた素材の背景が微妙に足りなくて、左の板のトップが余っちゃいます。さて、これをどう対処するかと悩んだ結果・・・
痛板仮イメージ03

素材自体を傾けるということに。結果的に素材自体も大きく表示できて一石二鳥の対策となりました。
痛板仮イメージ04

4.スキー板の規格調査とスキャナ取り込み
やり方は問わないんですが、エセ紳士は直接採寸するのではなく、普通紙を板に押し当てて型取りをしてから手で線を描き、それをスキャナに取り込むという手法を使いました。アナログだけど、意外に有効でしたよ。ここはある程度正確に採寸しておかないと、貼り付けの段階で「あれ?合わないぞ?」ということになりかねません。

実際に取り込んでみたらこんな感じになりました。A4サイズだと複数枚にわたるのでナンバリングしてあります。
型取り後取り込んだイメージ

5.仮印刷と完成形の想定
型がデータとして取り込めたら、実際に絵を重ねて、位置や大きさ、傾きなど細かい調整をしていきます。最初は素材の全てを表現したくて小さく出力しがちですが、時には思い切って大胆にトリミングしなければならない場面もあるかと思います。特に2本板の場合は最初から左右の板に分断されることが決まっているので、素材全体を表現することは諦めた方が無難かと。なお、板の枠線を描いたレイヤは最上位に設定し、カット用に見えるようにしておきます。

エセ紳士はフォトショで加工しました。ロゴもオフィシャルからではなく似せて作りましたよ。
痛板デザイン検討01

ちなみに画面左下の2本の絵は部分張替え用素材です。デザインしてみたらスペースがもったいないので何か活用できないかなーと思った結果、エッジで削れたら端だけでも張り替えられるようにしちゃおう!ということで入れました。(結局出番は無しですが。切り貼りが手間というのもあります。)
痛板デザイン検討02

で、イケそう!と思ったら実際に紙に印刷してみて、おおざっぱに切り貼りして板にセロハンテープなどで貼りつけてみましょう。イメージと合ってれば細かく切ってしっかり貼りあわせて最終確認、なんかイメージと違う、となると再度調整する必要があります。時には素材の変更もやむを得ないとは思いますが、複数の候補素材を用意しておけば探し直す手間も減りますよ。

普通紙印刷してみてトップに仮貼りしてみました。
痛板仮イメージ05

こっちはテール。
痛板仮イメージ06

そんな感じでとりあえず前編は終わりです。後編は実際のステッカー台紙への印刷と切り取り、フィルムの貼り付けなどをまとめてみますね。

3 thoughts on “[痛板] エセ的痛板の作り方。(前編)

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  • うーん、素晴らしい作品ですね。
    こんなんで、テククラ受けてすんなり受かっちゃったら
    2本だしのバリ基礎は、クリフジャンプしたくなっちゃうよね〜。
    さすがに、指導者検定は微妙だけど…。

    ただ、残念なのは、2本揃って1枚の絵になることくらい?

  • >百式さん
    コメントありがとうございます。この板で1級とかクラウンとかいっちゃうと同じ組の人が悔しがるでしょうね。
    ちなみに、学生レーサーの間でも少しずつ広まりつつあるようです。

    「2本揃って…」というのは確かに仰るとおりで、スキーの宿命というかなんというか…w
    逆にそれを活かしたデザインをするのも、別の楽しみ方ではありますね。

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